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NBAのトレードの裏で行われていること(Part 2)

元記事

Part 1

では何故記者に情報が漏れるのであろうか?

下位の若いエグゼクティブによってメディアに漏らされたことがあった、と1人のGMは証言した。彼らは将来的にGMになりたいと考えており、今後の将来にそれが助けになるだろうという思惑があるからだという。また、あるチームや選手の情報を知るために情報を渡すこともあるという。

しかし、ほとんどのエグゼクティブが言うには、そのことが明るみに出ることによって利益がある側から漏らされることがほとんどだという。

すべてのGM曰く、共通の理由は、チームが選手や指名権のマーケットを発生させるためにリークさせるのだという。また、幾つかのチームは狙っている特定のプレイヤーについて所属チームに電話をかけ、選手とチームの信頼関係を損ねるためにその会話をリークさせることがある、とGMの1人は言う。それはトレード成立の可能性を引き上げることにもつながるという。なぜなら選手はそれで不満を持ち、チームから出たがるようになるからだ。それは巧妙だが、GMたちが使う戦略なのだ。

例として、とあるGM曰く、もし彼がセルティックスで働いていたとしたら、セルティックスがジミー・バトラーやポール・ジョージのトレード話に関わっている、とリークするだろうと言った。それはバトラーかジョージの獲得につながるという。なぜならチームがそんな話をしていると知ったバトラーやジョージはおそらく怒り、彼らの所属チームが彼らを売ろうとしている、少なくともオファーを聞いていると信じるからだ。

「それが機能したのなら、バトラーとシカゴのフロントオフィスとの間にある程度それが起こったと思う。トレードできそうにない選手を動かせるようになる。そこに不信があるからだ。」

※バトラーはその後ウルブズにトレードされ、ジョージはサンダーにトレードになった。

火のないところに煙は立たない


メディアの正確性はどうなのだろうか?ファンは噂話が大好きだが、それはどれくらい正しいのであろうか。

それは情報源による、とエグゼクティブは言う。たとえばThe Verticalのエイドリアン・ウォジナロスキーは極めて正確だし、ESPNのザック・ロウも信頼性が高いとされている。

速報ニュース系のトップリポーター達からリポートが出ると、GM達は「火のないところには煙は立たない」と言う。それがたとえ100%正確なリポートではなかったとしても、それは大抵真実なのだ。それが古かったり、ご破算になっていたり、いくつかの背後関係が乏しいとしても、まっとうな情報源からのリポートが完全に間違っていることは稀だ。

そうは言うものの、背後関係が不足していることによって、不正確とおぼしきリポートが正確に見えることもあるという。数人のエグゼクティブは「チーム内で選手についての話し合いが行われている」またはチーム間で特定の選手について「話し合いがあった」と報じられることについて憤りを露わにした。そのようなリポートは概してすべてを報じているわけではない。チームが選手についての電話をうけ、即座に断ったとしてもそれは「話し合いがあった」ことになるし、チーム内での選手についての話し合いに関しては常にあるものだからだ。

ソーシャルメディアがGMの仕事をやり辛くしている


Twitterはその速報性によってメディアやファンたちをより興奮させる要因になった。そしてそれはすべてのフロントオフィス陣営の頭痛の種となっている。

Twitterがエグゼクティブ達を悩ます主な理由は、それによって選手達が噂話を回避することがどんどん難しくなっているからだ。一昔前であれば彼らはテレビや新聞を見なければそれを回避できた。しかし現在は選手たち(とその家族や友人)がスマホやタブレットを手に取るだけで彼らの名前の入ったリポートを目に入れてしまう。

選手やエージェントやコーチから、どんな話が起きてるのか、どの噂が本当なのかの疑問がソーシャルメディアによってより多く引き起こされるようになったとGMの1人は話す。

トレードデッドラインは多忙の極み

チームは年中話をしている。「話」にはいくつかのステージがある、とエグゼクティブのひとりは言う。シーズン当初は誰も自分の手の内を見せたがらないし、自分たちのチームがどんなパフォーマンスをするか見たがる。そしてシーズンが進むと、会話はもっと頻繁に行われるようになり、エグゼクティブはどの選手が手に入るのか、どのチームが選手たちに興味を持っているのか、より良いアイディアを得られるようになる。トレードデッドラインが近づいてくると、チームは全く新しい話よりも以前あった話を取り上げることのほうが多い。

また、チームが選手を売りに出すとき、彼らは話す相手を選ぶという。それはその話が外部に漏れるのを防ぐためだけではなく、色々なチームに話を持ちかけることが自分の持っている手の内の価値を下げ、影響力を下げてしまうのを防ぐためでもあるという。

トレードが完了してしまう前にその話を聞けなかったエグゼクティブ達が憤るケースがあるのはこのためで、最近ではキングスがデマーカス・カズンズをペリカンズにトレードしたときにも起きたことだ。キングスのオーナーであるヴィヴェック・ラナディヴはニューオリンズのオファーがベストであり、他のチームとの話を待っていると状況が悪くなると感じたため、カズンズに興味を持っていた他のチームは話を聞けなかったという。(ライバルのエグゼクティブはキングスが比較的弱いオファーを選び、もしキングスが他の選択肢を考慮に入れたとしてもペリカンズのオファーはまだそのまま残っていただろう、というのが総意だった、と言っているが。)

これはエグゼクティブ同士の関係がいかに重要であるか、も示している。同じチーム同士のトレードが行われるのを目にするのは偶然ではない。彼らは友人たちと話すことのほうが多い。つまりトレードについての話も同じだ。そしてそこにはメディアにリークされることは無い、という信頼関係も存在している。「そこではファウル・プレイは行われない」と、あるエグゼクティブは言った。

「ファウル・プレイ」の一つの例え話はよりユーモラスでリーグ全体に知られている。数年前、とあるエグゼクティブがアマレ・スタウダマイアーをサンズから獲得し、そしてスタウダマイアーをさらに別のチームに放出しようとしていた。サンズが得られる利益よりも大きな利益を得られると考えたからだ。彼は各チームにスタウダマイアーを獲得できるとしたらどんなトレードをするか聞き始めた。そして彼は間違ってサンズに電話をかけ、もしスタウダマイアーを獲得できるなら何を手放すのか?と聞いてしまったのだ。もちろんそのエグゼクティブはスタウダマイアーを獲得できなかった。

関係性は重要だ。何かリポートがあったとき、そこには隠された意図が(いくつかの真実もまた)存在する。トレードは見た目よりももっと複雑なものだ。リークは時として武器になりうるが長い目で見れば痛い目にあう。そこにはいくつか心に留めておくべきことがある。
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